地域おこし協力隊とは

地域おこし協力隊は、都市地域から人口減少や高齢化等の進行が著しい地域に移住して、地域ブランドや地場産品の開発・販売・PR等の地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取り組みです。
隊員を任命するのは各地方自治体であり、活動内容や条件、待遇は、募集自治体により様々です。任期は概ね1年以上、3年以内です。

地域おこし協力隊は平成21年度に開始され、令和4年度の取組団体数(受入自治体数)は1,116団体で、6,447名の隊員が活躍しています。政府はこの隊員数を令和8年度までに10,000人に増やすという目標を掲げており、この目標に向け、地域おこし協力隊等の強化を行うこととしています。隊員の男女比は男性6割、女性4割で、幅広い世代の隊員が活躍していますが、約7割は20・30代の若い世代です。

隊員数、取組団体数の推移

※総務省の「地域おこし協力隊推進要綱」に基づく隊員数
※平成26年度以降の隊員数は、名称を統一した「田舎で働き隊(農林水産省)」の隊員数(26年度:118人、27年度:174人、28年度:112人、29年度:146人、30年度:171人、令和元年度:154人、令和2年度:92人、令和3年度:10人)と合わせたもの。

地域おこし協力隊は隊員にとってメリットがあることはもちろん、隊員を受け入れる地域や地方自治体にとってもメリットの大きい制度です。 任期中、地域外の斬新な視点を持ちながら様々な地域協力活動を行うことにより、地域の活性化に貢献してくれることはもちろん、任期終了後においても、およそ65%の隊員が活動した地方自治体や近隣の地域に定住しています。
同一市町村内に定住した人のうち約4割が起業し、古民家カフェや農家レストランなどの飲食サービス業やゲストハウスなどの宿泊業、地場産品の食品加工業などで活躍しています。また、就業する人は、引き続き行政関係の仕事を行う人のほか、観光業や農林漁業、地域づくり・まちづくり支援業など地域に根差した業務に従事する人が多く、「地域おこし協力隊」という肩書きはなくなっても、地域の担い手としてしっかり根を張っています。

  • 任期終了後、約6割の隊員が同じ地域に定住
  • 同一市町村内に定住した2,464人のうち、3人に1人以上(36%)が起業

※令和4年3月31日までに任期終了した地域おこし協力隊員の定住状況について調査を実施。

地域おこし協力隊として活動する前に、一定の期間(2泊3日以上)、地域協力活動を体験しながら受け入れ地域とのマッチングを図ることができる「おためし地域おこし協力隊」という制度もあります。
また、隊員としての実際の活動や生活がより具体的にイメージできるよう、2週間~3か月、実際の地域おこし協力隊と同様の活動に従事する「地域おこし協力隊インターン」という制度もあります。

おためし地域おこし協力隊

期間 2泊3日以上
移住要件 なし
活動内容 ・行政、受入地域等関係者との顔合わせ
・地域の案内、交流会
・地域協力活動の実地体験 等

地域おこし協力隊インターン

期間 2週間~3か月
移住要件 なし
活動内容 ・地域おこし協力隊と同様の地域協力活動に従事

はじめての地域移住に「地域おこし協力隊」がオススメな理由

地方で自分の理想の暮らし・生きがいを
見つけることができる

地域には、自分のアイデアや経験、能力などを活かせる様々な仕事があり、また、地域協力活動を通じて、地域の方々と日常的に関わることになるので、しっかりと人間関係を構築することができます。
このような地域での仕事の経験や人間関係は、隊員としての活動を超えて大きな財産となり、最終的には、地域(田舎)で自分の理想の暮らしや生きがいを見つけることに繋がっていきます。
こうした活動を支えるため、総務省は隊員の報償費や活動に要する経費に対して地方財政措置を行っているほか、後述する各種研修の機会の提供や相談窓口の設置など、幅広いサポートを行っています。

起業・事業継承に関する
様々な支援を受けられる

総務省では、隊員等の起業・事業承継に要する経費に対して1人あたり100万円を上限に地方財政措置を行っているので、起業・事業承継に対する助成を行う地方自治体もあります。その他、以下のような様々なサポートを受けることができます。

●地域おこし協力隊 隊員向け研修

年間を通して、初任隊員向け・2~3年目の隊員向けと段階に応じた研修や、起業・事業化に向けて知識やノウハウを身につけられる研修を受けることができます。

●地域おこし協力隊 ビジネスサポート事業

地域課題の解決や地域活性化に向けて、起業に取り組む隊員または隊員OB・OGのビジネスプランを募集し、優れたビジネスプランには、専門家による現地指導が行われます。

●その他の起業・事業承継に関する支援制度

  • 日本政策金融公庫国民生活事業の新規開業資金 地域おこし協力隊の任期を終了し、地域おこし協力隊として活動した地域において新規開業しようとする者又は新規開業した者が必要とする設備資金(土地に係る資金を除く。)及び運転資金について、貸付利率の引下げ(基準利率より0.4%引下げ)を実施する。
  • よろず支援拠点 起業に関する相談や経営上の悩みの相談については、「よろず支援拠点」を活用することができる。任期中、起業後、何度相談しても無料。
  • 未来の企業応援サイト「ミラサポplus」 中小事業者の未来をサポートするサイトとして、情報収集・疑問解決の手段として手軽に活用することができる。
  • 事業継承・引継ぎ支援センター 事業継承に関する様々な悩みの相談については、「事業継承・引継ぎ支援センター」を活用することができる。また、一部の事業継承・引継ぎ支援センターでは、後継者不在の小規模事業者と創業を志す個人起業家をマッチングする「後継者人材バンク事業」が行われている。

充実のサポート体制

地域おこし協力隊としてよりよい活動を進められるよう「地域おこし協力隊サポートデスク」が徹底的にサポート。活動中の悩みや不安はもちろん、地域おこし協力隊を希望する人が地域を選ぶところから、アドバイスを受けることが可能です。
専門的な相談には、隊員OB・OGの専門相談員が自らの知見をもとに対応するなど、相談内容に応じて活動をサポートします。
また、都道府県単位での隊員OB・OGのネットワーク組織づくりを促進しており、より身近な相談窓口も徐々に増えてきています。

地域おこし協力隊サポートデスク

電話相談窓口

【 受付時間 】平日11:00~19:00 祝日:11:00~18:00

※土曜、日曜、年末年始を除く

地域おこし協力隊員の方
地域おこし協力隊に興味のある方は

Tel.03-6225-2318

地方自治体職員の方は

Tel.03-6225-2319

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※仕事内容、待遇、受入体制は地方自治体によって様々なので、しっかり情報収集して活動地を選択しましょう。