2016年11月27日、全国から地域おこし協力隊員や自治体職員、一般の方も含めて総勢、約1000名以上が集結して「第3回地域おこし協力隊全国サミット」がベルサール東京日本橋で行われた。 第1回の東京・六本木ヒルズ(2015年3月)、第2回の兵庫県神戸市・ポートピアホール(2015年11月)と着実に開催規模が拡大する流れを受けた今回、これまで以上の盛り上がりを見せた。その様子の一部始終についてレポートしたい。
地域おこし協力隊員の普段の活動ぶりを伝えるVTRで幕が開いた「第3回地域おこし協力隊全国サミット」。
はじめに挨拶したのは、第1回・第2回に続き参加した高市早苗総務大臣。
「前回350名の隊員が参加したのに比べ、今回は約550名が参加するほど大きく発展しており、協力隊員に対する地域の期待は確実に大きくなっています。今後隊員としての自覚を持ちつつ、住民との信頼関係を大切にしてほしい」と、隊員の皆さんに声をかけた。
その上で、東京一極集中が進む現状にふれ、都会から地方への流れを広げていくために、協力隊がその先陣を切って取り組むことに対して期待を寄せられた。
「これまでに任期を終了した約1000人の隊員のうち、およそ600名が引き続き同じ地域に住み、さらにそのうちの約2割の方が新規ビジネスを立ち上げています。この流れをもっと加速するために今回の補正予算に『チャレンジ・ふるさとワーク』という新たなプロジェクトを盛り込みました。地方でのお試し勤務などを通じて、新しい形でのビジネスの場の誘致を目指す『お試しサテライトオフィス』と、都市に住む若者が地方で一定期間滞在し、働きながら地域住民との交流や学びの場などを通じて田舎暮らしを学ぶ『ふるさとワーキングホリデー』をスタートさせました。
また平成28年に3000人、平成32年には4000人に協力隊員を増やす目標達成のため、今年9月に『地域おこし協力隊サポートデスク』を開設するなど、総務省としてもさらに応援していきます」と、国として地域おこし協力隊の活動をさらに広げるための取り組みについても、説明した。
最後に「今回のサミットによって、協力隊のネットワークづくりの素晴らしい場になることと、すべての人に有意義な場になることを願っています」と、参加者たちにエールを送った。
続いて登場したのは、タレントのドロンズ石本さんと女優で地域おこし協力隊員(見習い)でもある柴田美咲さん。
石本さんは2015年、テレビ番組の企画を通じて千葉県いすみ市へ移住した経験がある。
一方、柴田さんもテレビ番組の企画をきっかけに沖縄・石垣島に移住し、その後鹿児島県薩摩川内市にある甑島に移住している。
移住した最初の印象についてお二人はこのように語った。
石本「東京から2時間弱で来られる街なのに、昔ながらの街で、本当に何もないなという感じでした」
柴田「築80年の空き家に住むことになったのですが、水道栓が壊れていたり雨漏りもするしで不安でした。最初はいろいろ直しながら住んでいましたね」
そして現在、二人はそれぞれの地元のみなさんの協力を得ながら、様々なチャレンジをしているという。
石本「いすみ市には海も山もある。だから今、2つのテーマに挑戦しています。一つは『海の家』の経営。それこそ家を建てるところからスタートしました。もう一つは『牧場のアルバイト』。これは本当にきつくて大変でしたね」
柴田「私は地元の方の『甑島には宿が少ない』という話をヒントに、ぼろぼろの空き家を改築して民宿をオープンさせようとしています」
このように二人ともすでに地元に溶け込みながら活動をしているが、田舎暮らしの苦労と魅力についても語ってくれた。
石本「公共交通機関がバスしかないし、自転車の移動も結構大変です。でも例えば日曜に行う草刈りの会に参加して、一緒に清掃作業をしていると住民の方と自然と仲良くなり、困った時は頼りになる人を紹介してくれたりして、人と人とのつながりが深くなる。それにいすみ市には、他から移住してきた人も多く、みんないすみ市を心から愛しているから、いきいきしているんですね。そうした多くの人と地元で暮らせることが魅力だと思います」
柴田「甑島にはコンビニがなく、夜7時には店が閉まり、海が時化ると船が運行できずに孤島になってしまうなど、生活するうえで不便な点もあります。でも自然と人と人とのつながりが増えて、今では島にいる全員の顔を知っています。人と人との距離感が、都会では得られない魅力ではないでしょうか」
最後に、これから地域おこし協力隊になる方へのアドバイスを送ってくれた。
石本「地元の方の一番の理解者になってほしいですね。どういう思いで暮らしているのか、そしてどんな思いで受け入れてくれているのかを考えてほしい。そしてわからないことはわからないと素直に言えば、きっと周りの皆さんが力になってくれます。だから素直な気持ちを持って、飛び込んでほしいですね」
柴田「田舎暮らしに不安もあると思いますが、考えるよりも行動してほしいです。行動すればきっと不安は解消していくはずです」
続いて登場したのは、前総務大臣である新藤義孝衆議院議員。
「この地域おこし協力隊の活動は、隊員一人ひとりにとっても『自己実現の場』であり、その活動によって『地域貢献』に結び付きます。この2つのテーマが合わさることで政府が掲げる重要なテーマである『地方創生』を実現することになり、国として今後とも積極的に活動を推進していきます」と、「地域おこし協力隊の応援団長」としての熱い思いを語った。
そして今回の特別講演として、(株)日本総合研究所主席研究員の藻谷浩介氏が登壇。
「地域の魅力と地域おこし協力隊」をテーマに、藻谷氏が熱く語りかけた。
そのうち大部分の時間を割いて説明したのは『「イメージ」「空気」と「事実」は違う』というもの。
「例えば最近、物騒な殺人事件がニュースを賑わせていて一見すると『昔に比べて殺人件数が増えていそう』というイメージがあります。しかし事実として昭和30年頃の約3000件をピークに、年々減少。直近では1000件弱と、戦後最低を更新しています」
「また日本では現在、8軒に1軒が空き家といわれています。都道府県ごとにみると、全国一の空き家率が山梨県の約20%で、最少が宮城県の約9%。東京は11%です。しかし空家数の絶対値で比較すると断然、東京が80万軒と多いんですね。つまり、実は空き家が多いのは地方ではなく、大都市圏の方なんです」
このように世間が何となく抱いているイメージと、実際の事実には大きな相違があるという点を強調。
その上で今回のテーマである「地域の魅力」を探るための、重要なデータを比較検証しながら、講演は進行していった。
日本は本格的な少子高齢化の時代に突入しているが、その中で「東京は若者を中心に人が増えている」「地方は人が減り、老人ばかり」といったイメージを持たれているだろう。
そこで藻谷氏は、国勢調査に基づく人口データ(2010年/2015年)を都市部である「東京都」「福岡市」「豊田市」と、「宮崎県串間市」「島根県海士町」で比較しながら、驚きの事実を紹介した。
「日本最大の大都市東京、人口が急増している福岡、世界一の自動車メーカーのお膝元である豊田、この3つの都市に共通しているのは『総人口はこの5年で増えている一方、子供(0〜14歳)や生産年齢人口(15〜64歳)が総じて横ばいや減っている』ということ。その分、65歳以上の高齢者が大幅に増加しているということです。
一方、地方の串間市や海士町の場合、総人口は減っていますが、子どもから高齢者まで満遍なく減っているという点。つまり高齢者に関しても昔と比べて着実に減ってきているのです」
「この2つの事実が示すのは、『大都市は今後高齢者が急激に増える一方、田舎は増えず逆に今後減っていく』ということ。世間が抱くイメージとは、大きなギャップがあることに気づかされます」
このように、数々の数字を比較検証しながら、従来抱いていたイメージと事実のギャップがあまりに大きいことに対して、会場からは驚愕の声や反応が。
そしてこの2つの事実について、藻谷氏はこのように分析する。
「大都市は今後、ますます現役世代が大量に高齢者となって介護福祉ニーズが高まるため、介護福祉や医療の整備に注力しなければなりませんがとても追いつかず、少子化や育児対策に手が回りません。
一方、地方は高齢者が今後減少する分、現状の医療福祉体制を無理なく維持しつつ、少子化対策に注力できる。数十年前から率先して少子化対策を続けている海士町の場合、着実に子供の減少数は下がってきています。
つまり結果的に生き残る町というのは『子供が継続的に生まれ、成長していく地域』であり、その観点で見ると、実は都会よりも地方の方が容易に子育てできる環境が整っているということでもあります」
こうした事実を目にしたとき、都会にはない、本当の地域の魅力が見えてくると、藻谷氏は講演を締めくくった。
そしてそこに地域おこし協力隊が介在することによって、さらに全国各地の地域が持つ多様な魅力が大きく膨らんでいくだろうと語った。
明治大学農学部教授の小田切徳美氏の司会の下、地域での定住に向けた課題や取り組みについて、4人の現役隊員・OBOGと、隊員をサポートする自治体職員も交えながらのパネルディスカッションが行われた。
まずはパネリストの5名の方の自己紹介から始まった。
佐藤さんは川崎市出身で、8歳と3歳のお子さんを持つ。
「元々田舎暮らしには興味がありました。長女が小学生になるタイミングに合わせて、平成27年4月に山形県長井市に移住して、協力隊員としての活動をスタート。最近ではNPO法人を立ち上げ、『ベイビーボックスプロジェクト』と呼ばれる、育児に必要なグッズを詰め合わせた商品を、市内在住の方には無料で、また市外の方に対しては商品として販売するビジネスを展開しています」
赤松さんは富士吉田市で平成25年から3年間、協力隊員として活動。
「大学時代から富士吉田市に在住しながら活動をしていましたが今は、空き家を活用してゲストハウスを経営しています。現在、お客さんの9割が外国の方で多くの方にご利用いただいています」
柴原さんは島根県川本町で平成26年から2年間、協力隊員として活動を終えて現在は、定住しながら新たなテーマにチャレンジしているという。
「川本町の特産品である『エゴマ』の栽培、そして、エゴマを原料にした『ごま油』の生産に興味があり、将来の生業にしたいと思いました。それからは生産者研修や行政の指導を仰ぎながら、エゴマ栽培に関するノウハウを身につけている最中。ゆくゆくは自分の生産したごま油を販売したいですね」
坂本さんは夫婦で新潟県小千谷市に定住しながら、平成25年から約2年間活動していた。
「高齢化のため地元の豆腐屋が廃業してしまう、という話を聞いて『それはもったいない』と思ったことから豆腐屋を主人が継業したことが、豆腐の製造・販売を行うようになったきっかけ。今は2号店の出店も予定しており、もっとビジネスとして長く続けていきながら、多くの人に地元の豆腐の魅力を伝えることを目的に活動しています」
最後に登場した山村さんは、坂本さんを受け入れた小千谷市の職員。
「平成25年から小千谷市では本格的に協力隊を受け入れてきて、坂本さんご夫婦を含めてこれまで10名の方に活動していただきました。現在は7名の隊員が活動中。私自身は他の業務も兼務しつつ、積極的に隊員の皆さんとお会いしながら情報交換したり、地元の方とも連携しながら協力隊の活動をサポートしています」
自己紹介に続き、今回のテーマである「定住」に向けた課題について語った。
その中で今回、大きな課題としてパネリストから指摘されたのが「就労」に関することだ。
現在、豆腐店を夫婦で営んでいる坂本さんからは「小千谷市で実際に定住していくためには、安定的な収入を得るための就労が必要不可欠です。私たち夫婦の場合は地元の豆腐店を継業することになりましたがこの先、しっかりした収入を得ながら事業を続けられるのか、正直不安はあります。だからこそ、協力隊員として活動している3年の期間内で、地元に就職したい方に対して就労支援する仕組みが必要なのではないかと思います」と、実体験をもとに就労支援に関する取り組みの必要性を訴えた。
またエゴマ栽培に挑戦している柴原さんや、ゲストハウスを運営している赤松さんもその必要性に共感しつつ、自身に関してはそれぞれ「恵まれていた」と振り返る。
柴原「私は元々就労を目的に協力隊員に入りましたが、隊員になって本当に良かったと思っています。行政とのパイプができて、そこをきっかけに地元の自治会や生産者の方など、地域の皆さんともつながりができたことで、農業を始めるための様々なアドバイスをいただくことができました」
赤松「私の場合は大学時代から富士吉田市や地域の皆さんとつながりがあったので、そこで多くの人とのネットワークが広がったことが助かっていますね。ゲストハウスの運営に関しても、たまたま私の下宿していた住まいの大家さんが宿泊業を運営していて、本来なら同業の商売敵になるはずなのに、地域が活性化されることに共感していただいたことで、様々なアドバイスを受けることができました」
そこからさらに話題は、実際に事業を起こす上で必要な「事業計画」や「運営資金」へ。
育児支援事業に関するNPO法人を山形県長井市で立ち上げた佐藤さんは「私の場合、総務省が実施している『地域おこし協力隊ビジネスアワード事業』の研修がとても役立ちました。事業計画書の作成方法からB/S・P/Lの見方までプロの方からアドバイスを頂けたので、こうした機会を得られたのも協力隊に入ったおかげだと思っています」と語る。
また赤松さんは実際の事業資金に関して「地元の金融機関に相談することで、資金計画をはじめ参考になるアドバイスを頂けました。私の場合は『自己資金』『行政支援』『クラウドファンディング』の3つを活用することによって、資金を得ることができました」と語っている。
また他のパネリストも含め「行政からの補助金や融資」「ソーシャルビジネス支援資金」など地元の行政機関をはじめ、県や国も含めて起業を支援する様々な仕組みを活用することによって、起業にこぎつけたという。
そして「定住」に関する根本的な課題として、佐藤さんは「移住に関するサポートはいろいろあるのに、そこから定住に移行するためのサポートがあまりない」と指摘する。
その指摘に呼応するように「移住することより、住み続けることがはるかに難しい。私も正直、農業や生活していく上で急に資金が必要になった時、親に融通してもらうこともあります」(柴原)
「今、地方への移住ブームになっていますがそうしたブームに惑わされずに、その先の定住を見据えながら自分がどの町でうまくやっていけるのか、きちんとしたマッチングを行っていくことが重要」(赤松)
「定住するための就労や子育て、資金計画などに関して、地域の外にいる専門家に対して積極的に相談していく必要があります。その点、もっと行政が様々な相談のパイプ役になってほしいと思いますね」(坂本)
「行政は何でもサポートできるわけではなく、あくまで誰かと誰かをつなげたり、調整することが大きな役割だと思っています。今回の坂本さんに対しても、豆腐製造に関する技術を学べるようにするための働きかけを地元の方に行ったり、事業を立ち上げる補助金の申請手続きを行うなど、小千谷市としてできる限りのことはしていますし、今後さらにその範囲を広げていきたいですね」(山村)
このように定住に向けた様々な要望や課題解決のための提案が出てきた中で、最後に5名からそれぞれの目標や、定住していくためのアドバイスが寄せられた。
坂本「私はこれまで、小千谷の多くの皆さんに本当の娘や孫のようにかわいがっていただいたので、豆腐屋としてのビジネスを成功させることが、何よりの恩返しになると信じて頑張っていきたいと思います」
柴原「一生懸命頑張れば、必ず周りの人は認めてくれます。だから自分を信じて努力を続けることが重要だと思います」
赤松「消防団員としても活動していますが、より仕事と生活が密接につながるようになりました。都会からくると仕事と生活が近づくことを受け入れるのに正直、時間がかかると思いますが、逆にいい意味で『公私混同を楽しめるか』が、定住成功の秘訣ではないかと思います」
佐藤「協力隊はいわば『半行政』的存在。活動を続けることで行政の内部もよく見えてきます。地域や行政のことも含めて視野を広げながら活動することで、地域全体が見えてくるメリットを感じています」
山村「自治体は何をするにも対応が遅い等何かと批判を受けることが多いですが、自治体は様々な制約がある中でもなんとか期待に応えようと努力しています。だから協力隊員の方もぜひ、行政担当者の方をもっと頼ってほしいと思います」
そして今回のトークセッションのまとめとして、小田切教授は4つのポイントで総括した。
「こうした4つのポイントを今回、共有できたことは非常に有意義なことで今後、ますます多くの協力隊員が全国で活躍し、その先の定住・永住に向けて頑張ってほしい」との期待の言葉で、会場の皆さんに呼びかけた小田切教授。
最後は会場を盛大な拍手が覆いつくすなど盛況なまま、パネルディスカッションは幕を閉じた。
今回のサミットでは北は北海道・白老町から南は鹿児島・西之表市まで、全国26市町村の地域おこし協力隊が、地元の特産品や活動報告を行う展示ブースを出展。
さらに展示会場では、先ほどのトークセッションにも登場した、ドロンズ石本さんと柴田さんが司会をするイベントが開催された。
冒頭では石川県金沢市出身で現在、滋賀県米原市在住の切り絵作家として活躍されている、早川鉄兵氏が登場。イベント会場内にも大きな象の切り絵が展示されており、会場内のブースでは実際の切り絵作業を見物することができた。
またメインイベントとして、20市町村の各協力隊員が「1分間PR」と称して地元のPRを行うなど、隊員による熱気あふれるプレゼンに会場は大いに盛り上がった。
当日、別のフロアでは隊員や自治体職員の関心が高いテーマについてワークショップを行った。
今回のサミットには、前回の約800名を大幅に上回る、約1000名以上の方々が参加した。
イベントの最後で開催された交流会会場で今回の感想を聞いてみると、多くの人と出会い、そして全国各地の事例を共有できたことによって「今後、目指すべき目標や解決のヒントが明確になった」「多くの協力隊・自治体と交流を深めるきっかけ作りができた」など、様々な収穫を得たことによる満足感が伝わってきた。
「地域によって全く違う課題や特徴があることを共有できたことがよかったですね。今後さらに様々な地域が抱える課題を共有しながら、お互いがサポートできるような体制を今回のサミットをきっかけに築いていければ良いと思います」
「今年4月に協力隊員になったばかりです。今回のサミットで気づいたのは、協力隊員はあくまで地域に貢献する『裏方』であり、主役はあくまで『地元の皆さん』であるということ。それを肝に銘じて今後、地元産業の新たな担い手になれたらと思っています」
「美浜市の協力隊第1号として昨年4月に活動を開始しています。当初は全く認知されていなかったのですが、今では地元の方が率先して私に話を聞いてくるように。今回のサミットではユニークな隊員の方と出会えて楽しかったですね」
「鳥羽市の名物といえば『海女』。現在高齢化が進んで後継者を育成するために協力隊員を積極的に受け入れています。さらに『移住定住係』という専門部署も立ち上げ、継続的な支援を目指しつつ、私も今いる3名の協力隊員と仕事の枠を超えた付き合いをさせていただいています」
「まさに今年10月、空き家対策で初めて当市に協力隊員として稗田さんを迎い入れました。今回のサミットで登場した自治体さんは協力隊員に対してかなり親身になって対応していて、そうしたケースが成功しています。当市も大いに参考にさせていただきつつ、ぜひ成功させたいと思っています」(野邑) 「私は協力隊員として当初から『空き家対策』という明確なミッションを背負いつつ、副業としてリノベーション業務も行っていて、他の協力隊とは違う部分があります。正直かなり恵まれているなと、今回のサミットを通じて実感しました。今後、3年後に起業することを目標に頑張りたいですね」(稗田)
このように全国各地で活動している協力隊員、そして活動をサポートする自治体職員が今回のサミットをきっかけに、今後の活動の参考になる多くの事例を共有できた。
さらに積極的な交流を図ることで「同志」としての絆やネットワークが生まれたことも、全国サミットならではでないだろうか。